雨漏りの原因と対策・修繕方法を解説!雨漏りを見つけたらプロにご相談を
2021年08月05日
お役立ち情報・コラム
鉄筋コンクリート造や木造住宅などに限らず、建物は水が内部に侵入しないように防水性を高めて施工がされています。
そのため、目に見える形で建物内部に水が侵入している場合、建物外部のどこかに欠陥が起きていることを示唆しています。
とはいえ素人の方では「どこが原因で雨漏りが起きているのかわからない……」とお困りの方も多いのではないでしょうか。
水の侵入経路を特定する作業は、プロでも非常に難しい作業のひとつですから、素人の方では難しいのも当然ですよね。
そこで本記事では「雨漏りの原因と対処法」をわかりやすく解説します。現状で雨漏りが起きてしまっている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
雨漏りの原因になりやすい箇所
雨漏りは、外部から水が侵入することによって起きる現象になります。そのため、まず知っておかなければいけないのは「雨漏りの原因となる水の侵入経路」になります。
そこでここからは「雨漏りが特に起きやすい部位」を紹介します。ご自身の環境と照らし合わせながら確認していきましょう。
屋根
まずもっとも雨漏りの原因として多い部位が、屋上を含む「屋根」になります。
屋根にはさまざまな形状があるものの、特に雨漏りの原因になりやすい部分が「仕上材(屋根材)の破損」と「防水シートの切れ・破断」です。
屋根は雨風や紫外線などの影響を直接受けてしまう部分で、経年的な劣化もしやすく不具合がもっとも起きやすい部位のため、雨漏りが起きた際にはまず疑うべき場所となります。
外壁
次に挙げられる原因といえば、やはり「外壁」です。ただし外壁には「モルタル」や「サイディング」などがあり、これらの種類によっても雨漏りの原因が異なってきます。
例えばモルタル外壁の場合、ひび割れ(いわゆるクラック)が原因となってしまい、雨水の侵入経路となることも。
反対にサイディング外壁の場合、サイディングの繋ぎ目部分のコーキングが破断したり、内部の防水シートの破断や施工不良によって雨漏りにつながるケースが多いです。
ベランダ
外壁と屋根以外にも「ベランダ」が原因で雨漏りが起きてしまうケースもあります。
ベランダの床部分は基本的に「防水処理」がされていますが、経年劣化による防水層の破断や施工不良が雨漏りにつながることもあります。
特にベランダの下に居住スペースがあるようなケースだと、防水層の不具合が雨漏りに直結してしまうことも多いため注意が必要です。
開口部周り
雨漏りの原因として多い場所が「開口部周り」になります。
ひとくちに開口部といってもさまざまな部位がありますが、
- 換気口
- 天窓
- 窓
- 各種配管口
などが代表的な開口部です。
これらの開口部周りの防水処理は、コーキングで簡易的に処理されていることも多いです。
基本的にコーキングは、紫外線による影響を受けやすく経年劣化で破断してしまうため、放置していると雨漏りにつながってしまうこともあるので注意しましょう。
雨漏りの原因調査と対処法について
現状で雨漏りが起きている場合、適切な対処をしなければ再発してしまうリスクがあります。とはいえ「雨漏りが起きた際にどうすればいいのかわからない……」と悩まれている方も多いのではないでしょうか。
そこでここからは、具体的に「どのような原因調査と対処法があるのか」を解説します。ぜひ参考にしてみてください。
雨漏り調査
雨漏りが起きた場合、まずやらなければいけないのは「原因の特定」になります。
この特定作業はプロでも難しい作業になるため、ご自身でおこなうのではなく専門家にきちんと依頼をしましょう。
なお原因調査には、以下の4種類があります。
- 目視・ヒアリング調査
- 散水調査
- 発光液調査
- 赤外線調査
簡単な雨漏りだった場合は、目視やヒアリングをもとに原因を特定できるケースもあります。
しかし、目視など簡易的な調査で特定できない場合は、水を実際に散布して調査する「散水検査」や、特殊な光に反応する発光液を混ぜた散布検査なども実施する必要があります。
なお最近では、赤外線サーモグラフィーを利用した「赤外線検査」などを実施するケースもあります。
適切な対処法
雨漏りの適切な対処法は、調査内容で判明した原因次第になります。そのため「絶対にこの工事をしなければいけない」というわけではないことは理解しておきましょう。
あくまで「雨漏れの原因となった部位を修理・修繕する」ことが大前提となります。
以上を踏まえたうえで、代表的な工事内容を挙げると以下のとおりです。
- 屋根工事(葺き替え・カバールーフ・部分補修)
- 防水工事(ベランダ・屋上)
- コーキング工事(開口部周り・外壁伸縮目地等)
- 外壁補修(ひび割れ補修・サイディング張替え・塗装)
なおこれらの工事内容は、雨漏りの範囲や下地の劣化状況によっても変わってくるため、正確な金額は見積を取るようにしてください。
まとめ
基本的に雨漏りがわかっている状態は、すでにどこかに欠陥が起きていることになるため、早めに原因を特定して修繕する必要があります。
これらを放置してしまうと、木造住宅の場合は躯体の木が腐ってしまいます。
また鉄筋コンクリート造の場合は、鉄筋が錆びてしまい「爆裂」といってコンクリートが剥がれてしまう原因にもなるため注意しましょう。
この記事の筆者
住まいる工務店
「住まいる工務店」は、業界歴15年、住宅リフォーム工事を中心とした各種内外装リフォーム全般(塗装工事/外壁工事/屋根工事/水廻り改修/室内リフォーム/設備機器交換/エクステリア/不用品処分/他)を行っております。親切丁寧をモットーに、小さな修理から大規模な改修まで、住まいに関するお悩みに寄り添います。快適な暮らしを支える住環境のパートナーとして、末長くお付き合いさせていただけたらと思います。従業員一同、感謝の気持ちを胸に、日々の業務に取り組んでいます。
保有資格:1級建築施工管理技士/1級塗装技能士/リフォームスタイリスト/雨漏れ診断士