モルタルの外壁塗装の費用相場と塗装前に確認したいポイント
2022年02月21日
お役立ち情報・コラム
モルタル下地の外壁を塗装する場合、どのような劣化状況なのか確認することで、適切な改修工事の時期も把握できます。また、モルタル下地特有の劣化や不具合を事前に知っておくことで、適切な補修方法も選定できるでしょう。
とはいえ、具体的に「どのようなことを確認すればいいのか分からない」という方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、モルタル下地特有の劣化状況やその特徴について詳しく解説します。また、モルタル下地の外壁を塗装する場合、どれくらいの費用が必要になるのか目安をご案内します。
これから外壁塗装を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
モルタル外壁を塗装する前に確認したいポイント
モルタル下地の外壁を塗装する場合、現状でどのような症状が出ているのかを確認する必要があります。また、事前に症状の特徴を知っておくことで、塗装の必要性も理解できます。
ここからは、モルタル下地の外壁を塗装する前に知っておくべき、さまざまな症状について解説します。
ひび割れ(クラック)
モルタル下地の代表的な劣化状況のひとつが、クラックと呼ばれるひび割れ現象です。モルタル外壁の場合、経年で必ず発生する現象になりますが、放置してしまうと雨水の浸入によって躯体が腐食してしまうため、早めに処置しなければなりません。
なお、ひび割れ部分の幅で分類分けがされており、幅が0.3mm以下、深さ4mm以下のクラックをヘアークラック、幅が0.3mm以上、深さが5mm以上のクラックを構造クラック、または貫通クラックと呼びます。
塗装の劣化具合(チョーキング・膨れ)
モルタルの外壁に塗装されている塗料も、紫外線の影響によって経年的な劣化が進行します。たとえば、手で触ると白い粉が付着する「チョーキング現象」などは、塗料中に含まれる白色顔料の「酸化チタン」が触媒作用を起こして周辺を分解して起こる現象です。そのため、チョーキング現象が発生したまま放置すると、塗膜の防水性が失われてしまいます。
また、雨漏りや内部結露が原因となって、塗膜が膨れてしまうようなケースもあります。これを放置すると塗膜が破れてしまうこともあるため、早期に塗り替え補修が必要になります。
モルタルの欠損・浮き・剥がれ
モルタル下地の外壁で注意しなければならないのは、欠損や浮き、剥がれといった症状の有無です。クラックなどを放置してしまうと、雨水の浸入によってこのような症状が起きてしまうため、場合によっては大がかりな補修工事が必要になるケースも出てきます。
また、広範囲に浮いてしまっている場合、モルタルが落下して事故が起きてしまうことも考えられます。そのため、欠損箇所や浮き、剥がれなどの現象が目視できた時点で補修工事を検討しましょう。
モルタルの外壁塗装に適した仕様
塗装工事をする際には、下地に合わせた塗装仕様で工事をする必要があります。特にモルタル下地の場合、モルタルの伸縮によってひび割れが確実に発生するため、ひび割れに追従できる弾性仕様が適しています。
一昔前では、下塗りを塗布した後に「単層弾性塗料」を塗布する仕様が標準的でしたが、近年では下塗りに微弾性塗料を塗布し、上塗り材にアクリルシリコン系塗料を使用するケースが増えています。
モルタルの外壁塗装にかかる費用相場
モルタル下地の外壁を塗装する場合、塗料の種類によって費用相場に変動が出てきてしまいます。なお、塗料によって耐久年数にも違いが出てくるため、費用面とのバランスをみて決めるのがおすすめです。
塗料の種類 | 耐久年数の目安 | 単価の目安 |
---|---|---|
アクリル樹脂系塗料 | 5~8年前後 | 1,500円~2,000円/㎡ |
ウレタン樹脂系塗料 | 8~10年前後 | 2,000円~2,500円/㎡ |
シリコン樹脂系塗料 | 10~12年前後 | 2,500円~3,000円/㎡ |
ラジカル塗料 | 12~15年前後 | 3,000円~3,500円/㎡ |
フッ素樹脂系塗料 | 15~20年前後 | 4,000円~6,500円/㎡ |
光触媒塗料 | 10~20年前後 | 3,500円~5,500円/㎡ |
断熱・遮熱塗料 | 10~20年前後 | 3,500円~5,500円/㎡ |
モルタルの外壁塗装の流れ
モルタル下地の外壁塗装では、以下の流れで修繕を実施します。
1.足場の設置
2.高圧洗浄
3.下地補修工事
4.養生
5.塗装工事
6.完成チェック
7.足場の撤去
なお、下地の状況によっては、高圧洗浄よりも先に補修工事を実施するケースがあります。たとえば、現状で雨漏りが発生しているような場合がこれに該当します。
まとめ
モルタル下地の外壁は、ひび割れも発生しやすく、放置すると雨水の浸入によって躯体側の腐食が進むことも多いです。そのため、目視で欠損やひび割れ(クラック)、チョーキングなどの現象が確認できたなら早期に補修を行いましょう。
なお、使用する塗料の種類によっても耐久性と費用バランスが変わってくるため、ニーズに適した種類を選ぶことが重要です。
住まいる工務店では、外壁塗装をはじめさまざまな外装工事を承っております。
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この記事の筆者
住まいる工務店
「住まいる工務店」は、業界歴15年、住宅リフォーム工事を中心とした各種内外装リフォーム全般(塗装工事/外壁工事/屋根工事/水廻り改修/室内リフォーム/設備機器交換/エクステリア/不用品処分/他)を行っております。親切丁寧をモットーに、小さな修理から大規模な改修まで、住まいに関するお悩みに寄り添います。快適な暮らしを支える住環境のパートナーとして、末長くお付き合いさせていただけたらと思います。従業員一同、感謝の気持ちを胸に、日々の業務に取り組んでいます。
保有資格:1級建築施工管理技士/1級塗装技能士/リフォームスタイリスト/雨漏れ診断士