トタン屋根修理の費用相場と修理の流れ・工事期間についてご説明
2021年10月01日
お役立ち情報・コラム
金属屋根のなかでも、一番安価に施工ができるものがトタン屋根です。安価な屋根材になるため、古い建物などでは多く採用されてきました。しかし、他の金属屋根と比べた場合、防錆性や耐久性に劣る部分があるため、定期的にメンテナンスを実施する必要があります。
また、トタン屋根の場合は錆も発生しやすいため、気付かずに放置してしまって雨漏りが起きてしまうことも多いです。とはいえ、屋根は普段から目の届く場所ではないため、思いのほか劣化が進んでしまい困っている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、トタン屋根の特徴とともに修理にかかる一般的な費用相場まで解説します。また、工事の具体的な流れや期間も合わせて紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。
トタン屋根の特徴
トタン屋根とは、住宅や工場の屋根・外壁に採用されている金属製の屋根・壁です。トタン板と呼ばれている「亜鉛めっき鋼板」で施工がされており、軽量かつ安価だったため多く普及した経緯があります。
特に昭和26年にJIS規格となってからは、日本瓦よりも軽量なトタン屋根が採用されるケースも増え、一般的な屋根材として定着をしています。しかし、亜鉛めっき鋼板は錆に弱いため、メンテナンス頻度も多くなってしまうデメリットがありました。
そこで登場してきたのが、現在主流のガルバリウム鋼鈑です。亜鉛めっき鋼板よりも錆に強く耐久性も高い特徴を活かし、現在ではトタンに変わる金属屋根としてガルバリウム鋼板がもっとも多く採用されています。
トタン屋根の修理方法について
トタン屋根を修理する場合、劣化や不具合の度合いに合わせて工事内容を検討しましょう。なお、古い建物で多く採用されているトタン屋根の修理方法には、大きく分けて3つの方法が存在します。
そこでここからは、トタン屋根を修理する際の3つの工事種別を紹介します。工事を検討する際の参考にしてみてください。
塗り替え工事
トタンは錆に弱い金属屋根になるため、進行すると屋根材に穴が空いてしまいます。そのため、基本的には腐食が進んでしまう前にメンテナンスをしなければなりません。ここで有効な修理方法になるのが、塗り替え工事です。
塗り替え工事では錆の除去はもちろんのこと、新しい塗膜を形成して紫外線から屋根材を保護できます。ただし注意しなければならないのは、すでに穴が空いている場合は塗り替え工事では対処が難しいです。
あくまで「腐食が進んで穴が開く前のメンテナンス工事」ということを理解しておきましょう。
部分補修工事(部分張り替え)
すでに屋根材自体に穴が空いてしまっていても、軽微な劣化だった場合は部分補修工事で対応できることがあります。屋根には縦葺き施工と横葺き施工があり、縦葺き施工の場合は部分的な補修工事が可能です。
トタン屋根の多くは縦葺き(瓦棒)で施工されているため、場合によっては部分張り替えで対処することもあるでしょう。ただし、雨漏りが進行して下地が腐食していたり、劣化の度合いが激しく部分補修では対処が難しいケースもあるため、工事の判断はきちんとプロに診断してもらいましょう。
カバー工法(重ね張り工法)
近年、注目を浴びている工事方法に「カバー工法」(重ね張り工法)があります。既存の屋根を活かしつつ、新しく屋根を作り込む工事方法になりますが、トタン屋根の場合でもカバー工法を利用できます。
ただし、トタン屋根が採用されている住宅は築年数も古いため、下地が劣化しているケースも多いです。新しく屋根を作り込むカバー工法は重量負担も増えてしまうため、場合によっては採用できないこともあるため注意しましょう。
葺き替え工事
ガルバリウム鋼板が登場したことによって、トタン屋根が新規で採用されることはなくなりました。そのため、現状でトタン屋根が施工されているということは、建物の築年数もそれなりに経っている証拠です。
20~30年以上経過した屋根は各所で劣化が見受けられるようになるため「建物自体が古い」「雨漏りが起きている」「劣化や腐食が激しい」という場合は、下地から修理できる葺き替え工事をおすすめします。
トタン屋根修理の費用相場
トタン屋根を修理する場合、工事種別や内容によっても費用相場が変わってきます。加えて、足場の設置の可否など、さまざまな要件によって価格帯が変わるため、正しい金額は各業者さんに見積もりをとって確認しましょう。
なお、ここで紹介する工事費用は一般的な概算金額になるため、見積もりをする際の参考にしてみてください。
工事項目 | 費用相場 |
---|---|
塗り替え工事(塗装工事) | 30~60万円 |
部分補修工事(部分張り替え工事) | 5~20万円 |
カバー工法(重ね張り工法) | 60~200万円 |
葺き替え工事 | 100~250万円 |
トタン屋根修理の流れと工事期間
屋根の修理方法によって工事の流れが変わりますが、どれくらいの日数・期間が必要になるのか気になりますよね。そこでここからは、一般的な「葺き替え工事」の流れと工事期間を紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
①足場架設(1日目)
②既存屋根撤去(2日目~3日目)
③下地補強(4日目)
④ルーフィング貼り付け(5日目)
⑤屋根本体工事(6~8日目)
⑥役物取付工事(8~9日目)
⑦足場撤去(10日目)
上記のように、10日程での工事となります。
まとめ
トタン屋根は非常に錆に弱い性質の金属屋根になるため、気付かない間に劣化が進行してしまうケースも多いです。腐食が進んで穴が空いている場合などは、雨漏りにつながってしまうため注意しましょう。
なお、現状の劣化具合によっても選択できる修理方法が変わってきます。そのため、どの程度劣化しているかわからない場合は、きちんとプロに見てもらうことをおすすめします。
住まいる工務店では、トタン屋根をはじめさまざまな屋根修理を承っております。「1級建築施工管理技師」「雨漏り診断士」など、専門資格保持者が在籍しておりますので、安心してお任せいただけます。
屋根のことでお困りでしたら、お気軽にお問い合わせください。
この記事の筆者
住まいる工務店
「住まいる工務店」は、業界歴15年、住宅リフォーム工事を中心とした各種内外装リフォーム全般(塗装工事/外壁工事/屋根工事/水廻り改修/室内リフォーム/設備機器交換/エクステリア/不用品処分/他)を行っております。親切丁寧をモットーに、小さな修理から大規模な改修まで、住まいに関するお悩みに寄り添います。快適な暮らしを支える住環境のパートナーとして、末長くお付き合いさせていただけたらと思います。従業員一同、感謝の気持ちを胸に、日々の業務に取り組んでいます。
保有資格:1級建築施工管理技士/1級塗装技能士/リフォームスタイリスト/雨漏れ診断士