錆びたトタン屋根は修理できる?補修や塗装などメンテナンス方法をご紹介
2022年02月04日
お役立ち情報・コラム
金属屋根であるトタン屋根は、軽量かつ安価な資材として多く普及した屋根材です。戸建て住宅はもちろんのこと、工場の屋根や外壁など、さまざまな部位で採用されているのも特徴と言えるでしょう。
一方で、より耐久性の良いガルバリウム鋼板が普及したことによって、近年は採用されなくなった屋根材でもあります。そんなトタン屋根は錆(さび)に弱い金属屋根であるため、一度錆が発生してしまうと瞬く間に広がってしまうことも多く、どのように修理すれば良いか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、トタン屋根の特徴を振り返るとともに、錆びたトタン屋根の修理方法を種類別に解説します。劣化の進行具合によって採用できるメンテナンス方法が変わるため、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
トタン屋根とは?
トタン屋根とは、亜鉛めっき鋼板で出来た屋根材の総称です。軽量で施工性も高い屋根材として、高度経済成長期に多く普及しましたが、近年ではガルバリウム鋼板の台頭によって新規での採用が一気に少なくなりました。
トタン屋根には、形状によっていくつかの種類が存在します。
1.波形タイプ
2.瓦棒タイプ
3.折板タイプ
倉庫の屋根に多く採用されている波形タイプは、鉄板の強度を保つために波形加工がされているのが特徴です。次に瓦棒タイプは、455mm間隔で桟木を取り付ける施工方法で、古い戸建て住宅に多く採用されているタイプです。3つ目の折板屋根タイプは、基本的に住宅に採用されているケースは少なく、主に工場の屋根に採用されているタイプです。
このように、トタン屋根はさまざまな場所で採用されてきた軽量金属の屋根材ですが、耐候性や防錆性(ぼうせいせい)も低く劣化が早いため、長く使用するためには腐食が進行する前にメンテナンスを実施して保全する必要があります。
錆びたトタン屋根の修理方法
トタン屋根は、錆などの腐食が進行する前にメンテナンスをする必要があります。では、現状で錆が発生してしまっている場合にはどうしたら良いのでしょうか。
結論から先に言ってしまうと、修理はできるものの、現状の劣化具合によって修理方法が異なってきます。ここからは、劣化状況に応じて変わるトタン屋根のメンテナンス方法について個別に解説します。
塗装工事
まず、もっとも簡易的に修理できる方法が「塗装工事」です。塗装工事の場合、修理方法の中で工事費用をもっとも安く抑えることができます。また、近年では塗料の性能も格段に上がってきているため、耐久性の良いタイプや遮熱性・断熱性に優れた塗料など、付加価値のあるタイプの塗料も選べるため、用途に応じて選ぶようにしましょう。
一方で、塗装工事は簡易的な錆の発生には有効なメンテナンス方法ではあるものの、重度の錆進行が見られる場合には対応できません。具体的な例を挙げると、錆の進行によって屋根材に穴が開いてしまった途端屋根の場合には、錆進行が重度であると考えられるため、塗装工事を実施することができないことが多いです。
あくまでも塗装工事は「屋根材の保護」を目的とした工事であるため、すでに屋根材自体が腐食しているケースでは採用できないので注意しましょう。
カバー工法
次に、屋根材が錆の進行で腐食しているものの、下地までは傷んでいない場合は「カバー工法」での修理が採用できます。カバー工法は、現状の屋根をそのまま活かしつつ、新しい屋根材を作り込む工事方法です。
屋根を撤去する必要が無いため、撤去費用や産業廃棄物処理費用なども必要ありません。また、作業工数も少なくなるため、全体の工事日数も短縮できます。なお、近年ではガルバリウム鋼板が主流となっているため、耐久性も高く、当面の間はメンテナンスをする必要がなくなります。
加えて、遮熱性の塗料で仕上げられている屋根材を使用することで、金属屋根特有の暑さを軽減できるのも大きなメリットと言えるでしょう。
葺き替え工事
屋根の下地に問題がなければカバー工法を採用できますが、下地まで傷みが進行してしまった屋根の場合には、下地からやり直す必要があります。
錆が原因による穴空きが生じた屋根を長期間放置してしまうと、雨漏りが発生することが多いです。雨水の浸入が起きた状態でさらに放置を続けると、木の下地が腐ってしまうこともあります。
このような、屋根の下地に傷みや腐食が発生した屋根の場合は、下地からやり直す必要性が出てくるため、カバー工法では対応できないことも少なくありません。では、どのような修理方法があるのかと言えば、このような場合では「屋根の葺き替え工事」が適用されます。
カバー工法とは違って、現状の屋根をすべて撤去し、新しい屋根を作り込んでいくのが葺き替え工事の特徴です。そのため、下地もすべてやり直すことができます。下地に傷みが見られる、腐食の進行がだいぶ進んでいるといった屋根の場合には、葺き替え工事を検討しましょう。
まとめ
トタン屋根は、錆びたまま放置してしまうと穴が開いてしまうため、雨漏りの原因になります。また、雨漏りが起きてしまうと屋根の下地や家の躯体も腐食が進んでしまうため、修理にあたって大がかりな下地工事が必要になるケースも少なくありません。
そのため、トタン屋根は錆が発生する前に定期的に塗装をしてメンテナンスすることが大切です。なお、気付かないうちに腐食が進んでしまった場合は、専門業者による診断を行い、カバー工法や葺き替え工事などを検討することをおすすめします。
住まいる工務店では、トタン屋根の状態とお客様のご要望や予算に応じて、さまざまな修理方法をご提案させていただきます。
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【参考記事】
トタン屋根修理の費用相場と修理の流れ・工事期間についてご説明
トタン屋根の修理方法・メンテナンス方法を解説!
この記事の筆者
住まいる工務店
「住まいる工務店」は、業界歴15年、住宅リフォーム工事を中心とした各種内外装リフォーム全般(塗装工事/外壁工事/屋根工事/水廻り改修/室内リフォーム/設備機器交換/エクステリア/不用品処分/他)を行っております。親切丁寧をモットーに、小さな修理から大規模な改修まで、住まいに関するお悩みに寄り添います。快適な暮らしを支える住環境のパートナーとして、末長くお付き合いさせていただけたらと思います。従業員一同、感謝の気持ちを胸に、日々の業務に取り組んでいます。
保有資格:1級建築施工管理技士/1級塗装技能士/リフォームスタイリスト/雨漏れ診断士