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床暖房とホットカーペットの比較

2023年01月24日

お役立ち情報・コラム

寒い時期になると足元の冷えに悩まされる人も多いのではないでしょうか。そんなとき、暖房方法として候補にあがるのは「床暖房」や「ホットカーペット」ではないでしょうか。
でもそれぞれにどのような特徴があるのか、ご検討に悩まれる事も多いと思います。

そこで今回は、「床暖房」と「ホットカーペット」の違いについて比較してみたいと思います。足元が寒く、これから何かしらの防寒対策を考えている方の参考になりましたら幸いです。

熱の伝え方

熱の伝わり方には、「伝導」「対流」「輻射(ふくしゃ)」の3種類があり、床暖房は遠赤外線を利用した「輻射」による暖房方法であることが大きな特徴です。

  • 伝導:物質が熱を伝える
  • 対流:液体や空気(流体)が熱を伝える
  • 輻射:電磁波が熱を伝える

「輻射」によって伝わる熱は、空間を移動し物体に到達することで熱を発生させます。その為、床暖房による熱は「輻射」によって空間を移動するので、室内全体を暖める効果があるのです。

ホットカーペットは、「伝導」による暖房方法となります。物質によってのみ熱が伝わるため、接触している部分だけを暖めます。したがって、ホットカーペットは接触していない部分についての暖房効果は期待できないことから、他の暖房機器との併用が必要となる場合もあります。

暖まる速度

床暖房は適温になるまで一定の時間が必要です。短時間に暖めることは苦手としているため、あらかじめタイマー設定をしておくなど対策が必要となるシーンもあるかもしれません。

ホットカーペットは、暖まるまで比較的早いことが特徴です。より早く暖まりたい場合は床暖房よりも適していますが、その場を離れると暖房効果は期待できません。

初期コスト

床暖房を導入するには専門工事が必要となることから、一定の初期コストが必要です。暖房方式によって初期コストは大きく変動するため、どのタイプを選択するのか検討が必要となるでしょう。また新築とリフォームでも初期コストは変わります。とくにリフォームの場合は、「張り替え」か「重ね張り」のどちらを選択するかによっても、大きなコストの差が生じます。

ホットカーペットは、安い初期コストで導入できます。購入すれば、工事をすることなくすぐに暖房効果を得られる手軽な方法です。

運用コスト

床暖房の運用コストは、採用する床暖房方式によって変わりますが、ホットカーペットよりも電気代など光熱費は高くなることが一般的です。また温水式床暖房の場合は、熱源設備のメンテナンスコストも必要になる点は押さえておかなければなりません。

ホットカーペットだけ使用する場合は、それほど電気代が高額になることはありません。ただし、暖房効果は接触している部分に限定されることから、他の暖房機器と併用することも考えておく必要があり、結果的に光熱費が高くなることもあります。

室内空気の汚染度

床暖房は、燃焼系暖房機器のように運転中に空気を汚染する物質を排出することはありません。またエアコンのようにカビやほこりなどのハウスダストを室内に舞い上げることもありません。

ホットカーペットも、床暖房と同様に、運転中に汚染物質を排出したり、ハウスダストを舞い上げたりすることはありません。ただし、暖房効果は接触している部分に限定されることから、他の暖房機器と併用することがあると室内の空気汚染につながることがあります。

耐用年数

床暖房の耐用年数は30年以上とされているため、建物の耐用年数と同等と考えてよいでしょう。ただし温水式床暖房の場合、熱源設備の耐用年数がおよそ10~15年と床暖房よりも寿命が短くなります。

ホットカーペットの耐用年数は、およそ10年程度が目安とされています。

まとめ

床暖房は輻射熱で部屋全体を暖める効果があり、ホットカーペットは接触部分に対してのみ効果があります。したがってホットカーペットに床暖房と同様の効果を期待することは難しく、ホットカーペットを利用する場合は特徴をいかした使い方をすることが必要となるでしょう。

ホットカーペット導入するなら、短時間でかつ暖める範囲が決まっているシーンで活用すると便利です。

ホットカーペットは初期コストが安く、手軽に持ち運びができるなど利便性に優れます。また立ち上がりの時間が早いため、すぐに暖を取りたい場合も床暖房より効果を発揮するでしょう。子供が遊ぶときや家事の合間に休憩するとき、あるいは来客時に素早く暖めたいときなどは、短時間で、暖める範囲も限定した使い方におすすめです。

ホットカーペットを床暖房の代わりとして活用することは難しいといえますが、スポット的にうまく使うことで効果を発揮するシーンもあるでしょう。

ただし取り扱いに注意が必要な場合もあります。例えば床仕上げ材に直接置いて使用すると、結露などが原因で湿気がこもり、フローリングを傷めたり、畳にダニが発生したりする場合があることです。とくに賃貸マンションの場合は、敷金の返還にも影響することがあるため注意しておきましょう。使用しないときはこまめに片づけたり、断熱性能のあるものを敷いて使用したりするなど工夫も必要です。

床暖房は、片づけなど面倒な作業やメンテナンスも必要なく、室内全体を暖める快適性の高さという点でオススメな暖房方法といえます。夏場にホットカーペットを片付ける作業がないので楽です。

足元を暖める効果が期待できる暖房機器として、床暖房とホットカーペットを比較しました。
床暖房とホットカーペットを比べてみた結果として、それぞれの性質はまったく異なるものとして考えたほうが良いですね。

この記事の筆者

住まいる工務店

「住まいる工務店」は、業界歴15年、住宅リフォーム工事を中心とした各種内外装リフォーム全般(塗装工事/外壁工事/屋根工事/水廻り改修/室内リフォーム/設備機器交換/エクステリア/不用品処分/他)を行っております。親切丁寧をモットーに、小さな修理から大規模な改修まで、住まいに関するお悩みに寄り添います。快適な暮らしを支える住環境のパートナーとして、末長くお付き合いさせていただけたらと思います。従業員一同、感謝の気持ちを胸に、日々の業務に取り組んでいます。

保有資格:1級建築施工管理技士/1級塗装技能士/リフォームスタイリスト/雨漏れ診断士

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