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住宅に使用するタイルの種類

2023年01月10日

お役立ち情報・コラム

爽やかな外観と高性能。住宅に使用するタイル

独特の存在感と高級感があり、機能性も高いタイルは、家を作るならどこかで使いたい憧れの仕上げ材ですね。
適した場所に適したタイルを施工すると、住まいの使いやすさはアップします。

そのためには、タイルの種類と特徴、選び方のポイントを知っておくと安心です。
今回は、家づくりで使われる主なタイルの種類と特徴、選び方のポイントをお伝えします。

住宅に使われるタイルの素地

住宅に使われるタイルは、大きく分けて3種類あります。磁器質(Ⅰ類)・せっ器質(Ⅱ類)・陶器質(Ⅲ類)です。
タイルの種類は、素地(きじ)によって分けられます。それぞれの特徴を解説します。

磁器質(Ⅰ類)

素地は硬く、透明性があり、緻密です。
叩くと金属製の澄んだ音がするのも特徴です。
吸水率3%以下のもので、玄関の床や内外装の壁、内装等幅広く使われます。
凍害防止用の仕上げとしても活用されます。

用途:内装、外装、床

せっ器質(Ⅱ類)

素地は硬く、吸水率が10%以下のもののことを言います。
磁器質と同じく、内装・外装・床の全てで幅広く用いられます。
凍害防止用の仕上げとしても活用されます。

用途:内装、外装、床

陶器質(Ⅲ類)

素地は多孔質で、吸水率が50%以下のもののことを言います。
叩くと濁った音がするのもの特長です。
薬品に強く、清掃性に優れていることから内装の特に水廻りで使用されています。

用途:内装、床(稀)

いろいろなタイルの種類と特徴

住宅に使われるタイルの種類について、さらに詳しく確認していきましょう。

施釉タイルと無釉タイル

タイルの表面には、釉薬(ゆうやく)や釉(うわぐすり)と呼ばれるガラス質が施される場合と、施されない場合があります。
施されたタイルを「施釉タイル」、施していないタイルを「無釉タイル」といいます。
それぞれの特徴を確認しましょう。

施釉(せゆう)タイル

  • 素地に釉薬を施して焼成したタイル
  • 釉薬の種類や調合具合によって見た目や質感が異なる
  • 表面に光沢がある
  • 水分や汚れの侵入を防ぐ
  • 清掃しやすい
  • 色彩のバリエーションが豊富
  • 表面に光沢の無い仕上がりになるマット釉も存在する

無釉(むゆう)タイル

  • 釉薬を施さず、素地本来の色味や顔料を使って色をつけたタイル
  • ざらざらした手触り
  • 施釉タイルよりも滑りにくい
  • 耐摩性に優れる
  • 公共施設や公園、歩道等の床仕上げに用いられることもある

いろいろな種類のタイル

I類~III類のタイル、施釉タイルと無釉タイルは、タイルの形状や仕上げ方法によってさらにいろいろな種類に分けられます。
代表的なものを確認しましょう。

モザイクタイル

  • 1枚の面積が50cm2以下のもの
  • 繊細な仕上がりが特徴で
  • 張り合わせによって絵や図柄を表現することもできる
  • 目地の面積が多くなるため、滑り止め効果がある
  • 水勾配の施工がしやすい
  • ひと昔前は主に水廻りの床に使われてきた
  • 最近は壁やカウンターの装飾で人気

スクラッチタイル

  • 押出成形の際に、針やくしのようなものでタイルの表面を引っかくようにして、表面に細かい溝模様のあるタイル
  • 無釉タイル
  • 光沢がない
  • 重厚感を演出できる
  • 主に建物の外装に用いられる

テッセラタイル

  • 石を割った雰囲気のあるタイル
  • セラミックテッセラとも呼ばれる
  • 製作に手間がかかる
  • 比較的高級
  • 重厚感がある
  • 主に建物の外装に用いられる

テラコッタタイル

  • イタリア語で焼いた土を意味する
  • 素焼きの風合いを活かしたタイル
  • 暖色系で温かみがある
  • 空気孔が多いことから床暖房にも適している
  • 住宅では主に床仕上げとして用いられる
  • 表面に彫刻が成されたものもある

レンガタイル

  • ブリックタイルとも呼ばれる
  • レンガを模した軽量タイルや、レンガでできたタイル
  • 独特の温かみがある
  • さまざまな色合いのバリエーションがある
  • 内外装共に壁仕上げや床仕上げに幅広く用いられる

石調タイル

  • 大理石などの天然石の風合いを模して作られたタイル
  • 石材の美しさを再現しながらメンテナンスがしやすい
  • 扱いやすい

タイルの選び方。5つのポイント

いろいろな種類があり、優れた耐久性を持つタイルは、高級ですが住宅の内外装仕上げにピッタリです。住宅に用いる際に確認したい5つの選び方のポイントをお伝えします。

イメージに合ったものを選ぶ

タイルを使いたい!と思った際には、求める外装や内装の雰囲気をイメージしましょう。
住宅の施工例や、インテリア雑誌などから、求めるイメージに近いものを探し、設計者と共有することもおすすめです。

大きさから選ぶ

タイルにはさまざまな大きさがあり、大きさによって印象やお手入れのしやすさが異なってきます。
正方形の100角タイル(100×100mm)や200角タイル(200×200mm)は床仕上げとして人気で、目地が適度に入るため、地震などでひび割れる心配が少ないです。
モザイクタイルや、長方形、円形などのタイルは、壁のアクセントやカウンターの装飾、水廻りの壁面に適しています。
使う場所によって、大きさにも考慮してみてください。

お手入れのしやすさから選ぶ

施釉タイルは、汚れに強く水をはじくため、内外装あらゆる場所に使われます。
一方、無釉タイルは、土本来の質感が楽しめますが、汚れが浸みやすいため水廻りには不向きとされています。

また、目地にも汚れを防ぐタイプと、自然の質感を活かしたタイプがあります。
見た目の好みも大切ですが、毎日のお手入れのしやすさも考慮して選ぶといいでしょう。

安全性で選ぶ

床仕上げに使われるタイルは、滑りにくさを重視したものにしましょう。
タイルのカタログには機能性が表示されていますので、防滑仕様のものを選ぶと安心です。
濡れた時の滑りやすさなど、実際のサンプルを踏んで確認できるといいですね。

また、タイルはとても硬いため、小さい子供やペットや足腰が不自由な家族がいる場合、転倒した際の危険性にも配慮する必要があります。
滑りにくさを重視すると、表面がゴツゴツザラザラしますので、擦れた際のケガなども心配です。
実物のサンプルを元に、他の床材とも比較検討して選ぶのがおすすめです。

機能性で選ぶ

次のようないろいろな機能性を持ったタイルも登場しています。

  • タイル特有の冷たさを軽減
  • 調湿効果がある
  • 揮発性有機化合物を吸着する
  • 抗菌効果がある
  • 防臭効果がある

機能性を持たせたタイルは、湿気が気になる寝室や、臭いが気になるトイレや玄関などで快適な環境を作るのに役立ちます。壁面のポイント使いで演出効果抜群です。

以上、タイルの種類と選び方のポイントをお伝えしました。

タイルを選ぶ際は、実物を見て触れて選ぶことが大切です。
比較的高級な材料に位置づけられているタイルですが、床暖房に適しており、高い耐久性、防火性、耐摩性、清掃性、意匠性等のタイルの持つ機能性から住宅で広く使われています。
予算を考慮しながら、タイルを使った快適で素敵な住まいづくりができるといいですね。

 

 

この記事の筆者

住まいる工務店

「住まいる工務店」は、業界歴15年、住宅リフォーム工事を中心とした各種内外装リフォーム全般(塗装工事/外壁工事/屋根工事/水廻り改修/室内リフォーム/設備機器交換/エクステリア/不用品処分/他)を行っております。親切丁寧をモットーに、小さな修理から大規模な改修まで、住まいに関するお悩みに寄り添います。快適な暮らしを支える住環境のパートナーとして、末長くお付き合いさせていただけたらと思います。従業員一同、感謝の気持ちを胸に、日々の業務に取り組んでいます。

保有資格:1級建築施工管理技士/1級塗装技能士/リフォームスタイリスト/雨漏れ診断士

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