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冬の塗装工事

2022年11月13日

お役立ち情報・コラム

これから迎える冬に向けて、真冬に塗装の劣化を発見したけど、「気温が低い冬場は塗装工事に向かないのかな?」という疑問に答えていきたいと思います。

近年の日本の住宅は、外壁や屋根について、定期的な塗装メンテナンスを必要とする場合が多く、基本的に10年に1度程度の頻度で外壁・屋根の塗装工事を行っているケースが多いです。塗装工事は、外壁や屋根にペンキを塗っていく工事ですので、好天が続く気候の時期に行うのがベストで、雨が多くなる梅雨時期などは適していない…というのは想像しやすいかと思います。

では、好天が続くけれど、他の季節よりも気温が下がってしまう冬場は、塗装工事ができるものなのでしょうか?塗料の乾きを考えると、雨が降らないにしても、気温が低くなる冬は乾きが悪くなるというイメージがありますし、基本的に「冬は塗装工事はしない方が良いのかな」と考えてしまいますよね。実は、塗料の乾きだけで考えると、冬場は空気が乾燥していることもあり、実は何の問題もなく塗装工事が可能なのです。

外壁や屋根の塗装に関しては、建物の美観維持のために施工されているものというイメージが強いですが、雨漏りを防ぐための各種機能は塗装によって得られているのです。
つまり、塗装剥がれなど、明確な塗膜の劣化を見つけているのに「冬だから塗装に向いていないし、春まで待とう!」と考えをしてしまうと、塗装の劣化を起因として雨漏りが発生してしまう…という恐れもあるのです。

そこで、この記事では、住宅のメンテナンスの中でも、非常に重要な位置付けにある塗装メンテナンスについて、冬場に塗装工事を依頼することのメリットとデメリット、実際に塗装を依頼する場合の注意点をご紹介します。

冬場の塗装工事のメリット・デメリット

冬場に塗装工事を行うことのメリットとデメリットですが、冬場の塗装工事について、大前提として押さえておきたいのは、塗装工事に採用される塗料には、それぞれさまざまな塗装要件のような物が定められているということです。

そして、外壁塗装や屋根塗装に採用される一般的な塗料については、「気温5度以下は施工に適していない」という注意書きが塗料の缶などに記載されています。最近では、寒冷地仕様の塗料などが登場しており、もう少し低い気温でも対応できるようなタイプもあるのですが、そういったものでも極端に気温が低い環境下で施工した場合、塗膜が脆弱になってしまう恐れがあります。
冬場に塗装工事を行う場合、こういった基本を押さえておくと良いですね。それでは以下で、冬場に塗装工事を行うメリットとデメリットをご紹介します。

★冬場の塗装工事のメリット

まずは、冬場に塗装工事を行うことのメリット面からです。塗装工事の時期として冬場を選んだ場合、以下のようなメリットが得られます。

●好天日が多いため、工程通りに工事が進む
冬場の塗装工事は、好天が続くことが多いため、工事日程が組みやすいうえ、工程通りに工事が進むことが多く工期遅れが少ないというメリットがあります。梅雨時期などになると、連日、雨の日が続いてしまい、かなり余裕をもって日程を組んだとしても、当初の予定が大きく遅れる…なんてことも珍しくありません。ちなみに、塗装工事というものは、自宅周辺に雨が無ければ工程通りになるというわけではなく、他の現場との兼ね合いも考えなければならないのがややこしいところです。要は、自分の工事の前の現場に工期遅れが発生してしまうと、そのせいで自宅の工事に遅れが出てしまうことも考えられるのです。冬場の工事は、こういった工期遅れが少ないため「年末までには工事を終わりたい」など、希望通りに工事が進むのが大きなメリットです。

●空気が乾燥しているため、塗料の硬化に有利
塗料は「乾く」という表現が使われることが多いのですが、正確には「硬化する」というのが正しい表現です。そして、塗料の硬化時間は、日射量、湿度、風などに左右され、冬は、春や秋などと比較すれば、硬化速度が落ちるものの、特別悪条件でもないというのが実情です。冬は、気温が低い、日射量が少ないという問題があるものの、空気が乾燥しているという点は、塗料の硬化を考えると決して悪い条件ではないのです。したがって、塗料が硬化するための時間をきちんと計算して施工を進めるのであれば、塗装に向いている時期とも考えられます。

 

☆冬場の塗装工事のデメリット

もちろん、冬場の塗装工事にはいくつかのデメリットも存在します。冬場に塗装工事を行う場合、以下の点はきちんと理解したうえで行いましょう。1日の作業時間が短い(工期が長い)
冬は日照時間が短いという問題もありますが、早朝は霜、夜は夜露のことを考慮する必要があります。冬場の塗装は、朝は霜が乾くまで施工に入れませんし、昼の間に施工した塗料が硬化する前に夜露で濡れてしまうと、塗膜が本来の機能を発揮できなくなってしまいます。そのため、他の季節よりも実質的な作業可能時間が短くなってしまうことから工期が長くなってしまいます。

●塗料の硬化に時間がかかる
冬場でも塗料の硬化は可能な事は説明した通り。でも、日射量が少ない、気温が低いという問題があることは確かですので、その分、硬化には時間がかかってしまうことになります。

●雪が積もると施工できない
冬場は雨は少ないのですが、大雪で屋根に雪が積もる…なんてことになると、数日間工事が止まってしまう…なんてことも考えられます。豪雪地帯でなければそこまで問題にならないのですが、普段雪が少ないような地域でも、屋根に雪が積もることはありますので、その際は施工ができない…という点は明確なデメリットになるでしょう。

冬場の塗装工事は施工業者が重要

それでは最後に、冬場に塗装工事を行うとなった場合に押さえておきたい注意点について簡単に解説しておきます。上述した、冬場の塗装工事におけるメリット・デメリットを見ればよくわかるのですが、冬場に塗装工事を行う場合、何より重要になるのが「しっかりした技術を持った業者に依頼する」ということなのです。

当たり前のことのように思えますが、冬場の塗装工事は、業者の資格や経験値などがとても重要です。
冬場の塗装工事は、塗料の乾燥・硬化時間を見極める『目』が非常に重要で、毎日異なる気温や湿度、天候などの条件から、その環境下にあった施工を進められる経験が必要不可欠と考えてください。こういった部分は、なかなか一般の方が打ち合わせしただけで見抜くことは難しいかと思いますが、業者のHPなどで塗装工事の経験がどの程度あるのかなど、実際の施工事例などで確認しましょう。一級塗装技能士などの資格保有者が会社にいるのかなどは大きな判断基準になります。

※住まいる工務店には「1級建築施工管理技師」「1級塗装技能士」「雨漏り診断士」「リフォームスタイリスト」といった資格保有者が多数在籍しております👍

まとめ

今回は、住宅のメンテナンスの中でも非常に重要な塗装メンテナンスの時期についてご紹介してきました。外壁塗装や屋根塗装に関しては、1年の中でも比較的天候が安定している春や秋などに行うのが良いとされています。塗料が乾燥(硬化)する時間だけで考えると、真夏が最も良いような気がしますが、実は夏場の塗装工事は、塗料の硬化が早すぎるという問題があり、本来の機能を発揮できない塗膜が出来上がってしまう危険もそれなりに高いです。さらに近年の夏は、突然のゲリラ豪雨が頻発しおり、天気予報では晴れになっているのに、突然の大雨で塗料が流されてしまう…なんて恐れもあると考えましょう。

冬場は、塗料の硬化に時間はかかるものの、天候自体は比較的安定していますので、皆さんが考えている以上に、塗装工事に向いている時期とも言えます。ただし、塗料の硬化時間をきちんと見極められる業者に依頼するということが非常に重要になるので、その辺りはくれぐれもご注意してくださいね。

この記事の筆者

住まいる工務店

「住まいる工務店」は、業界歴15年、住宅リフォーム工事を中心とした各種内外装リフォーム全般(塗装工事/外壁工事/屋根工事/水廻り改修/室内リフォーム/設備機器交換/エクステリア/不用品処分/他)を行っております。親切丁寧をモットーに、小さな修理から大規模な改修まで、住まいに関するお悩みに寄り添います。快適な暮らしを支える住環境のパートナーとして、末長くお付き合いさせていただけたらと思います。従業員一同、感謝の気持ちを胸に、日々の業務に取り組んでいます。

保有資格:1級建築施工管理技士/1級塗装技能士/リフォームスタイリスト/雨漏れ診断士

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